「動画の概要」の伝え方
動画の概要
- 挨拶
- 刺さる一言
- 一言でベネフィットを提示
- 動画の概要<ココ>
- 悩みへの共感
- ベネフィットの再提示
- チャンネル登録誘導
- 目からウロコの結論
- 納得感のある理由
- 信憑性のある根拠
- LINE特典の提示
- +αの役に立つ話
- エモいメッセージ
- まとめ
- チャンネル登録誘導
続いて、「動画の概要」です。
「この動画はこういう動画ですよ」と伝えるパートのことです。
▼具体例
ということで、今回の動画はモテない人が必ずやる「リアクション」についての話です。
この動画では、どういうリアクションをする人がモテないのかっていうことと、逆にどうすればモテるようになるのかっていうことを紹介します。
動画概要を伝える目的
「動画の概要」を伝える目的は「視聴者とこれから話すことの認識を揃えるため」です。
これから何を話すのかが分からないまま、一方的に話をされても混乱をしてしまいます。
人はあらゆるものに対して「自分なりのイメージ」を持っています。
人は情報を受け取ると、この「自分なりのイメージ」を参考にして情報の処理を始めます。
「自分なりのイメージ」があることで、スムーズに情報の処理ができます。
逆に、「自分なりのイメージ」がないと、情報の処理ができずに混乱してしまいます。
この「自分なりのイメージ」のことを「メンタルモデル」といいます。
厳密には、メンタルモデルは、「その人が持っている、あるモノに対するイメージ」のことと定義されています。
メンタルモデルの例
例えば、日本ではタクシーのドアは自動が基本です。
ですから、日本人はタクシーに乗るときに、ドアが開くまで待ちます。
この「タクシーのドアは自動で開くもの」というイメージが、あなたの頭の中にあるタクシーに対するメンタルモデルです。
このメンタルモデルを持った状態で、海外に行くとどうなるでしょう。
海外のタクシーの多くは手動ドアのため、ドアが自動で開かないことに対して驚きます。
「あれ?どういうこと?」と一瞬混乱をします。
この状態を「メンタルモデルが崩れた状態」と言います。
逆に海外の方には「タクシーは手動ドア」というメンタルモデルがあるため、日本のタクシーの自動ドアに驚きます。
これも同じように「メンタルモデルが崩れた状態」です。
このように人は、自分の頭の中にあるメンタルモデルをもとに判断、行動をします。
今回の「動画の概要」を伝える目的である「視聴者とこれから話すことの認識を揃える」というのも、言い換えると視聴者の頭の中に「メンタルモデルを作るため」とも言えます。
私は、メンタルモデルはライティングにおいて、最も重要な概念だと思っています。
私が「仮メンタリストえる」として、数十万人のファンを獲得し、企業案件動画1本で1,000万円以上を売り上げたときの台本も、このメンタルモデルを意識したおかげです。
メンタルモデルが徹底的に意識された文章は、人の心を動かします。
メンタルモデルを動画に置き換えて考える
では、ここまでのメンタルモデルの話を動画に置き換えて考えてみましょう。
視聴者は動画を見る前に、サムネ・タイトルを見ます。
ですから、サムネ・タイトルの一定の情報が、視聴者のメンタルモデルとして存在する状態です。
でも、このメンタルモデルは人によって異なります。
サムネだけを見てきた人もいれば、タイトルだけを読んできた人、両方じっくり見て読んできた人もいます。
そのため、いきなり具体的な内容に入ると、混乱してしまう視聴者も現れます。
そのような状態を回避するために、一度動画の冒頭で視聴者を惹きつけた後は「この動画では、こういうことを話します」と伝える必要があるのです。
先に動画の概要を伝えることで、視聴者の頭に「今から見る動画はこういう動画なんだ」というメンタルモデルを作ることができます。
メンタルモデルを作ることができれば、視聴者はその後に受け取る情報をスムーズに処理することができるのです。
道順を説明されるときの例
例えば、道順を人に教えてもらう場面を想像してみてください。
どちらの方が分かりやすいでしょうか?
A. この道を100mくらいまっすぐ歩いて、次を右折、つきあたりを左折して、交差点を右折して、50m程歩いたところに目的地があります。
B. あなたが目指しているのは、あの大きなビルです。あのビルを目指してください。具体的な道順は、まずこの道を100mくらいまっすぐ歩いて、次を右折、つきあたりを左折して、交差点を右折して、50m程歩けば到着します。
Bの方が明らかに分かりやすいですよね。
Aの説明では、説明された側にはメンタルモデルがない状態です。
そのため、道順を説明されてもイメージがしにくいです。
一方でBの説明は、先に「あのビルを目指してください」と言われたことで、「目的地はあのビルなんだな」と目指す場所のメンタルモデルができます。
メンタルモデルができることで、最初に言われた場所を目的地としてイメージしながら、その後の道順の説明を聞けるので、説明がスッと頭に入ってくるんです。
このように、まず冒頭で動画の概要を伝えることで視聴者の頭の中に共通のメンタルモデルを作ることができます。
その結果、その後の説明をスムーズに理解してもらうことができるんです。
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ちなみに、メンタルモデルを始めとした、分かりやすい文章の書き方を勉強したい人は是非「書く技術・伝える技術」を読んでください。
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